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１０年前に封切りで観たときは正直今イチだった。健さんもさすがに田中裕子さんとの夫婦役は無理があったし、ストーリーもベタすぎた。
でも今日１０年経ってDVDで見直して……沁みた。
大病をし、友人や大切な人を次々と亡くした今、痛いほどわかった。
少し前になるが高倉健さんの実妹さんと仲良くさせてもらってた。
「高坂さんだったら、兄に会わせてもいいかな」と言ってもらった。
残念ながらその機会は得られなかったけど、会いたかったなぁ。
この映画のとき、健さんは８１歳と知り、驚愕した。
無理があるのは当たり前だ。
でも、誰がその年で主役を張れる。歩いてるだけでもすごい、思われてもおかしくない年齢だ。
アメリカにはクリント・イーストウッドがいる。
てやんでぇ、日本には高倉健がいた。
僕今日、無理やりでも思うことにした。
年取るのは悪くない。
わからなかったことが、見えなかったことが、見えてくる。
だってこの映画の良さ、わかったもん。
