すわ親治からの電話\(^o^)/

寄席やイベントの仕事を

しているので、噺家さんや

芸人さんに会うことは多いけど、

基本的に仕事以上は親しくならない

ように気をつけてる。

なぜなら、彼らは尊敬すべきアーティストだから

失礼がないように距離を置いている(もともと

僕は遠慮が少ない男なので)。

でもドリフターズの付き人を経て

今や、沢田研二さんのコンサートの

バックコーラスまでやっていると

いう幅広いコメディアン、すわ親治さんと

だけは、深い友達づきあいをさせて

もらってる。

だからお互い寂しくなったら電話をかけあう。

今夜はすわさんから。

「元気?どうしてるかと思って」

僕はちょうどいつものジャズバーで飲んでる

ときだったので、スマホをオープンにして

みんなに聞こえるようにした(この店でも何度か

彼のライブをやったことがあるので)。

すわさんは、去年から大病をしてその話を

面白おかしく話した。

で、僕は店のマスターが「原発不明がん」に

なって、元を探すけど「見つからなかった」

しかも、彼はその前に海馬脳炎になって

嫌なことは全て忘れてるという、素晴らしい

毎日を送ってる。

70を越えたママに対しても記憶は出会ったときの

20代のイメージ。

マスターは、鍼灸師の免許を持っている(目が不自由)。

だからいつも店で頑張っているママのために

毎朝マッサージをする。

頭に浮かぶのは20代のときの彼女。

マスター、身体触りながら、

「君は誰?えらく、大きくなったねー」

この話をすわさんにすると、彼は大笑いしたあと、

「最近、自分も含めて年寄りネタ受けるんで

それ作っていい?」

マスター「著作料はいくらぐらい?」

すわ「だったら、気が付かないくらい遠い話にする」

だって。

スマホから聞こえるすわさんの話に

みんな大笑い。

そしてその後、ぽつり。

「嫌なことの記憶がないなんて、

マスターは、きれいな人だねー」

なんというポエジー。

くだらない笑いと詩的な感性が、

見事なハーモニーを奏でる人。

僕は感激して言った。

「ライブいつやる?」

「沢田さんのコンサートで福岡に5月に来るから、

それ以外の日程は一週間ぐらい空いてる」

「やだ。あんたと一週間もつきあいたくない」

お互い大笑い。

すわさーん、2週間続けてライブ企画しまーす。