この映画、ヤバイ。「バビロン」

下劣、狂騒、野望、絢爛、

官能、騒乱、恐怖、爆笑、

戦慄、そして哀切。

「セッション」、「ラ・ラ・ランド」

と緻密な構成、脚本、映像で魅せてきた

デイミアン・チャゼル監督が、

まるで人が変わったかのように

パンクでアナーキーでエネルギッシュな

映画。

1920代のハリウッド、サイレントから

トーキーへと移る映画史上最も大きな転換期を

舞台に、成り上がろうとする若い男女と

没落していくスター俳優の人生を交差させ、

オールドハリウッドの、無茶苦茶ででたらめで

豪華絢爛な当時の世界を、ものの見事に

描き出す。

糞、ゲロ、汚い言葉の応酬など、

この映画がダメな人も多いと思うけど、

チャゼル監督のとてつもなく大きな映画愛に

僕は泣かされました。

ダークなダークな、でも最高に素敵な

まさしくバビロンな映画です。

僕は少なくともあと2回は観ます。