日テレに拍手 「テレビ報道記者」

30年近く放送作家をやってきた。

主に情報とバラエティ系だったので

報道がやりたく、3年間ドキュメント

制作に関わった。

台湾の元植民地兵が主役で、国を相手取った

裁判を追いかけた。

番組は大きな賞をいただき、僕にとっても

キャリアになったが、主役のおじいさんは

道半ばで亡くなり、裁判も途絶えた。

テレビってなんだろう。

以来ずっと考えてきた。

本作は、同じような疑問を抱きながら

それでも前へ進む女性たちを描いている。

声なき声を少しでも拾い、それを多くの人たちに

伝える。

絵にかいた餅かもしれない。

現場を知っている人間としては、甘いもの

じゃないのもわかってる。

でも、それさえできなければ、テレビは

本当に終わる。

このドラマにはそんな通奏低音が流れている。