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吉右衛門の平蔵をこよなく
愛する皆さん、大丈夫です。
幸四郎さまが新しい鬼平を
魅せてくれます。
酸いも甘いもよりは、少しだけ
優しさと可愛さを残し、でも
斬るときには斬る、強さも
ちゃんとあります。
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何より、脚本、監督の演出が
いい。
俳優陣も言うことなし。
火野正平の変わらない軽やかさ、
北村有起哉のねちっこい悪役、
情を残した盗人の哀しみを滲ませる柄本明、
若き日の平蔵を、実子染五郎が演じる素敵さ、
我らが松元ヒロも、五鉄の主人をさらりと
柔らかい佇まい。
そしてそれぞれの女の思い、愁い、切なさを
魅せてくれる女優たち。
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これまでの鬼平ファンの方、躊躇することなく
映画館へ向かってください。
いい時代劇が見られますよ。
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