官能ミステリー?ホラー? 「日暮れてこそ」 江上剛

元銀行員で経済小説の第一人者が

放つ異色作。

本作のテーマは「ミッドナイト

クライシス(中年の危機)」

40~60代の中年期に感じる悩みや

葛藤、不安などを抱く心理状態のことだ。

主人公は元銀行員で今はビジネス系の作家として

それなりに充実した日々を送っている50代の男性。

あるとき、見知らぬ女性から1本のメールが届き

彼はスケベ心から返信し、夢のような官能の

日々が始まる。

しかし次第に彼の人生は歯車が合わなくなり

少しずつ狂っていく……。

頂はとうに過ぎ、坂を下りていく人生。

でもかつてのエネルギッシュな自分、

スポットが当たっていたころの残り火が

くすぶっている。

そんなとき、オッサンはどう下り坂を

いくのが、正解なのか。

本作はその答えを教えてくれます。

知りたい方はぜひ読んでみてください。

もちろん小説としても一気読みするほど

面白いですし、ラストは少しだけ明るいので

どうぞご安心を。