自分誌3冊目、制作中

3冊目の「自分誌」の制作依頼をいただき、昨年秋から取材を進めてきた。

今回の主人公は元海軍兵学校のSさん。今年98歳。現在老人ホームで生活を送っている。

佐賀県武雄市にあるその老人ホームに取材&撮影に行ったのが昨年10月末。当日は娘さん、息子さんなど親戚も集まってくれ、写真を一緒に撮ることができた。

Sさんに一番の思い出はと聞くと「海軍兵学校に合格したこと」だという。当時、兵学校は狭き門。旧制第一高等学校(現在の東大教養学部)と同じ程度の学力が必要だった。

兵学校では厳しい生活・訓練が行われたが、苦しいことばかりではなかった。在籍したのはわずか2年少しだが、江田島で過ごした青春の日々は、今もSさんの心の中心に根付いている。

復員後はお寺の住職として地域に貢献、褒章も受賞したが、兵学校で身に染みついた生活習慣がなくなることはなかった。兵学校はSさんの人生の基盤であり、精神の拠り所でもあった。

…とまあ、こんな内容をまとめていこうと思っている。もちろん数度の取材で分かったのはSさんの人生の一部。だけど、その一部をしっかりと文字として刻んでいきたい。