古今亭志ん朝
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今は亡き名人の対談集。
中村勘九郎とゲストも魅力的
なんだけど、なんといっても師匠が
語る、父志ん生師のエピソードが
何度読んでも笑える。
たとえば……
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山藤「志ん生の貧乏自慢って、いう本を読んで
ビックリしたんだけど、刃傷沙汰や、警察沙汰に
なったスッポカシを、いくつもやってるんですね」
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志ん朝「ええ。で、帰ってきて『きょう、こういう
電話があったよ』『うん、行かなかったよ』
『どうしていかないの』『なんか行きたくねぇんだよ』
……(笑)。なンか行きたくないから行かないんですよ。
あくる日、抗議の電話がかかってくると、
『しょうがねぇじゃねェか、本人が行きたくねぇって
んだから……』(笑)
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山藤「ハハハハ……こんなたしかなことはない(笑)。
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志ん朝「僕が真打になったころ、テレビの仕事
なんか、わーっときたでしょ。撮影所に行くのに
朝六時ごろ起きて、がたがだやってたら、
おやじが倒れたあとだったけど、起きてきて
『なにしてんだい』ってえから、
『これから仕事なんだよ』って言ったら、
『おまえ、噺家がこんなに早く起きちゃ駄目だよ』(笑)、
『新聞でも配達に行くのかと思ったよ』
『いや、そうじゃないんだよ。撮影があんだよ』って
ったら、『つまんねえことしてやんな』」
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……いいなぁ。この本読んで、志ん生師の落語聴いたら
余計にぐっとくるのです。
タイトルも、師匠の口癖だそう。
これもいいよね。
座右の銘にしよ。
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