いやーお見事。 橘屋文蔵師匠の「芝浜」

これまで相当数の「芝浜」を

聴き観てきたけど、今日の

師匠の噺は格別でした。

三木助師の朝日が昇る情景描写を

あえて無骨にでもちょっと詩的に表現し、

ラストの「べろべろに酔っちゃえ」は、

談志師の工夫を、少し抑え気味にし、

上手に程よくアレンジして魅せる技。

そして何よりじんときたのは、

「俺、魚屋が好きなんだよな」という

魚勝のフレーズ。

彼の仕事の様子をこれまた程よく差し込み、

このセリフに至る過程を魅せてくれたおかげで、

なんでこの男が急に改心し、家業を続けられたかが

ストンと落ちてきました。

いやー久しぶりに、「芝浜」で気持ちよく

泣かせてもらいました。

文蔵師匠、ありがとうございました。

おかげでその後の蕎麦屋での一杯が美味いこと。

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