「堤未果のショック・ドクトリン
政府のやりたい放題から
身を守る方法」 堤未果
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怒りと驚きと、深いため息が
何度も交差し、身も心も疲れたが、
これじゃいかんと喝も入れた。
感想を書いていたらキリがないので、
この本を多くの人に少しでも伝えるために、
印象に残った文章を引いていきます。
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タイトルにもある「ショック・ドクトリン」とは、
テロや戦争、自然災害、金融危機、それから
感染症のパンデミックといったショッキングなことが
起きて国民が思考停止になった隙を突き、
普通なら炎上しかねない政策(規制緩和、民営化、
社会保障切り捨ての3本柱)を猛スピードでねじ込み、
政府とお友だち企業を大儲けさせる
ドクトリン(基本原則)のこと。
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たとえばアメリカの9.11。
テロ対策のもとに、銃の売り上げが急激に伸び、
国会では巨額の軍事予算が満場一致で決まった。
「愛国者法」がスピード可決され、
国民の電話やファックス、メール、カード番号や
銀行口座、ネット上の発言、やりとり、書店で
どんな本をかているか、どこのスポーツクラブに
入っているかまで、国民を日常的に監視する権限を
政府は手に入れた。
これがつまり、「ショック・ドクトリン」。
日本でも起きている。
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以下、長くなるので、印象に残った小見出し、
タイトルだけ紹介します。
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第一章 マイナンバーという国民監視テク
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1 コロナ過がチャンスだった
2 マイナ保険証はここが危ない
3 日本人が知らない世界のマイナンバー事情
4 個人情報がすべて紐づけられた先に
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第二章 命につけられる値札ーコロナショック・ドクトリン
2 健康をお金に買える錬金術師たち
WHOに流れ込む製薬企業マネー
日本の国民皆保険制度は世界のドル箱
コロナで毎分750万円稼ぐ3社の闇
4 緊急時に拡大された権力は、その後もずっと残る
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第三章 脱炭素ユートピアの先にあるディストピア
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1 地球を救う町は都市収容所?
3 災害と省エネは結びつく
4 電気自動車も十分CO2を排出する
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読むとあまりの酷さに絶望的になりますが、
筆者は高らかに話します。
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希望を捨てることはありません。
ショック・ドクトリンの戦略のひとつは、
都合の悪いことは極力、隠ぺいが基本。
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だから「何かおかしいな」と違和感を覚えたら
隠された情報を調べ見抜き(基本はお金の流れを
チェック)、辛抱強く政府や学校、役所などに
声を届けたり、地域で声を上げ、おかしいと
思ってる地方議員などを応援し、選挙を勝たせる。
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それによって政策が止まったり、変わった例は
いくらでもある。
アメリカでは「個人IDカード法」が法律として
成立したが、高速道路の出入り口で、
運転免許証の代わりに個人IDカードを提示するという
指示を無視して、それまで通り運転免許証を出した。
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1人、2人ならまだしも、10人、20人とみんなが
同じことをしたので、罰金をとろうにも警察の手が
足りずに取り締まることができなくなった。
つまり法律はいつのまにか塩漬けになった。
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世界全体を動かしているシステムの前で、
個人の力はあまりにも小さく思えるかもしれませんが、
私たち1人ひとりが、何が起こっているかを知り、
守るべきものを決め、ゲームのルールを知ったら
必ず変わります。
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自分の頭で考え、意志を持つ国民は簡単に
騙せないからです。自分や家族、子供たちを
守りましょう。
私の本を読み「未来はまだ自分たちで選べる」と
一人でも多くの読者が思ってくれたら、こんなに
嬉しいことはありません。
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「考えろ、考えろ、たとえ一秒の何分の一ぐらいの
時間しか残されていないとしても、
考えることだけが唯一の希望だった」
-ジョージ・オーエル「1984年」より
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