震える。

「命もえつきる時

   ~作家 檀一雄の最期~」

1987年放送のNHK特集だが、

再放送があったので改めて。

末期がんで病床に伏せながら、

「火宅の人」の最終章を

口述筆記させる檀。

その録音テープと彼が亡くなった

病室の映像などで構成されている。

凄まじい痛みに耐えながら、気力を

振り絞って話す作家の肉声に、

僕は震えた。

20年をかけて完成させた「火宅の人」の

最終章は、まさしく命を賭けた一節だった。

何度読んだかわからない小説だが、

また読み直そうと思います。