自分誌2冊目が完成

「ライティングプロ」のメインプロジェクト、
自分誌2冊目が出来上がりました。

今回は、闘病生活を送った妻の人生を
家族が残したいという依頼を受け作りました。

依頼主は中学の同級生。

本人の承諾を得たので、本誌の冒頭の部分を少し紹介します。
もしそれ以上読みたいと思った方は、こちらをご覧ください。

君去りし後
~亡き妻・眞知子に捧げる鎮魂歌(レクイエム)~


「……妻のことで相談にのってもらえないだろうか」

中学の同級生だった中村泰氏から電話をもらったのは、
寒風吹きすさぶ真冬のことだった。

5年前の同窓会で会って以来の電話だったので、
いささかとまどった。

動揺を隠しながら話を聞いているうちに、とまどいは消え、
彼の哀しみとやるせなさが伝わってきた。

中村氏の奥さんである眞知子さんは、2018年の冬に亡くなった。
享年60歳。
2002年に乳がんを発症、以来入退院を繰り返し、
16年間に及ぶ闘病生活の末にこの世を去った。

「その16年間、僕たち家族は病院の都合に、
振り回されっぱなしだった。
妻の闘病生活は病気だけではなく病院と闘った日々でもあった。
今さら恨みつらみを並べるつもりはない。
でも僕らと同じような目にあう家族を作らないためにも、
妻が亡くなるまでの日々を残しておきたい。
……だからライターである君に書いて欲しいんだ」