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制作を進めていた「自分誌」の3冊目が完成し、先日無事に納品しました。元海軍少尉の菅原春生さんのこれまでの軌跡をまとめた一冊です。
海軍兵学校のことは本で読んだ程度の知識しかありませんでしたが、厳格な雰囲気の中で厳しい鍛錬が日々行われているというイメージがありました。実際そうだったのでしょうが、それでも菅原さんは楽しそうに当時の思い出を語ってくれたのが印象的でした。兵学校で過ごした2年半は厳しい訓練の日々であると共に、短くもかけがえのない青春時代の一コマでした。
卒業後は人間魚雷「回天」の搭乗員として訓練を受けます。訓練用の回天に同乗し目の前で訓練をしていた上官が出撃、帰らぬ人となったことは、今でも菅原さんの心に深く刻まれています。
復員後は地元佐賀で寺の住職に。自衛官への未練を抱えていた菅原さんは大きな葛藤があったようですが、仏の道を全うしました。国や地域に尽くした菅原さんは勲五等瑞宝章を受章、その功績が国によって讃えられました。
これまでの人生で一番印象に残っていることを聞くと、しばし考え「やっぱり、海軍兵学校に受かった時かな」と菅原さん。今回のものがたりは、その兵学校でのことに多くの誌面を割きました。
話を聞いた後に「今は、ただ生きているだけ」と寂しそうに笑った菅原さんですが、この冊子を手に、熱き魂を燃やし続けた青春時代のことを子供や孫、ひ孫たちに話してほしいと思います。
詳細は、こちらからご覧いただけます。