JR古賀駅前に酒販店を構える「ノミヤマ酒販」の許山社長を取材。
弱冠35歳の青年社長だが、家業である老舗酒販店を継ぎ、セレクトショップとしてブランドチェンジ。業界でも徐々に注目を集めるようになっている。
メディアへの露出も増え、駅前の街づくりにも意欲的に取り組むなど古賀市のキーマンともいえる人だ。
許山さんには「自分が売りたいと思うお酒しか取り扱わない(売らない)」というポリシーがある。
ただ当初はなかなか売れなかった。ある地方の地ビールを取り扱っているのを見た人が「こんなビールを置いていても、古賀の人は飲まんよ」と言われたこともあるという。
セレクトショップといっても、売れなければただの自己満足に過ぎない。そういう話の流れの中で、次のような言葉をつづけた。
自己満足を本気でやれば、商売になると思っています。
商売と自己満足ってよく天秤にかけられて「バランスが必要」とか言われたりもしますが、本気でやっていないからバランスを取ろうなんて考えが出てくるんじゃないかと。
「生活がかかっているから」とか言いますが、それを本気でやって生計が立てれたらいいじゃん、と僕は思います。
自分の今の状態を見透かされて、叱咤されているような気がした。
50を過ぎ、自分にアドバイスしてくれる人も少なくなった。僕はこうした取材を通して何かを感じ、気持ちを奮い立たせていくしかないのだ。